昨日の投稿の伏線回収とまいりましょう。
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実は、ゴールデンウィークにも祭りがあります。当然今年もありました。実家を離れていますので参加はできませんでしたが、どんなことをするかだけでも書いておきます。
ゴールデンウィークの祭りは、島にある神社の神輿が出てきます。秋祭りで川に投げ込まれる方の神社の神輿です。ゴールデンウィークは、この神輿が舟に乗ります。そして島と本土の間をしばらく動いた後、神社に帰っていきます。言ってしまえばそれだけなんですが、その関連でいろんなことが行われます。
まず、「櫂練り」といわれる舞のようなものが披露されます。これは神輿を乗せた舟を引く舟の上で踊られる舞で、愛媛県指定無形民俗文化財になっています。揺れる舟の上で棒を振り回して踊らないといけないので、結構大変な仕事です。やったことはないですが。
次に、めっちゃでかい注連縄の交換が行われます。神社のある島の裏側に、「夫婦岩」と呼ばれる岩がありましてね。正しくは玉理・寒戸という名前の島で、伊勢の二見にちなんで「伊予の二見」などと言われることもあるようなんですけども。この2つの島を注連縄で結んでしまっているんです。この注連縄は地元の人たちの手で作られ、人の手で架け替えられます。実は、この注連縄には「願い文」という紙が何枚も入っていまして、ここに書かれている願いは叶うと言われています。ちなみに誰でも書くことができます。
地元の保存会の方による獅子舞の披露や地元の高校の吹奏楽部の演奏なんかもあり、結構賑わう祭りです。祭りが終わって本土に帰ろうとしても船の待機が長すぎてなかなか帰れないなどという事態も発生するようです。船といっても片道3分程度で、祭りの時期にはかわいそうになるほど往復していますがね。
愛媛県民の県民性として、自然災害が少ないせいか普段はほけほけしていてみかんが正義で文学を嗜んで……というものがよく挙げられますが、ハンドルを握った時と祭りのときは2つ目の人格が現れるといわれています。詳しくはもぐらさんの「ごかぞくさまごいっこう」もしくはこのページをご覧ください。
そういう情報も加味すると、愛媛県民らしいといえばそうなのかもしれんと思ってしまうような熱狂的な祭りであるといえるでしょう。
祭りは神様に感謝を伝える場だと私は思っています。それと同時に、地域コミュニティの活性化の場でもあります。古い神社のあるところは昔の津波ですれすれ生き残ったところという説や、神輿やだんじりの歩く道は避難経路の確認であるという説があります。ま、今では大人たちが合法的に騒いで大酒を仰げる唯一の場といってもいいような祭りになってしまっています。それでも、毎年毎年祭りのために事前協議を何度も重ねて、地域が一体となって全員がしっかりと協力してようやく行われている祭りです。今後も大切にしていきたいものですね。
今日の投稿の内容について、詳しくは「北条鹿島まつり」でググってみてください。それでは。